臨床工学技士は医療機器の専門医療職です。
病院内で、医師・看護師や各種の医療技術者とチームを組んで、生命維持管理装置の操作などを担当しています。
また、医療機器がいつでも安心して使用できるように保守・点検を行っており、安全性確保と性能維持に努めています。
臨床工学技士 | 6名 |
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医療従事者としての知識及び技術レベルを向上させるため、各種学会が認定する資格を積極的に取得しています。
取得資格名 | 人数 |
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呼吸療法認定士 | 1名 |
心血管インターベンション技師 | 1名 |
消化器内視鏡技師 | 2名 |
Fundamental Critical Care Support Provider | 1名 |
第1種滅菌技師 | 1名 |
医療情報技師 | 1名 |
医療機器情報コミュニケータ(MDIC) | 1名 |
ホスピタルエンジニア | 1名 |
医療ガス保安管理技術者 | 1名 |
医療用具修理業責任技術者(基礎) | 1名 |
透析技能検定2級 | 1名 |
心臓カテーテル検査は心臓病の診断をするための検査方法であり、経皮的冠動脈形成術(PCI)治療を施行することも可能です。臨床工学技士は検査一連の記録をするためにコンピュータを操作し、検査室内にある装置の操作を行います。緊急時には補助循環装置やペースメーカなどを操作することもあります。
血管造影検査は、血管系病変の診断や治療に用いられる重要な検査です。通常、超音波、CTやMRIなどの検査により、血管疾患が認められた場合や疑われた場合に血管造影検査が行われます。
最もよく知られている血管造影としては、頚動脈血管造影、脳血管造影、大動脈血管造影、大腿動脈血管造影、腎血管造影などがあります。
内視鏡検査とは、大きく分けて上部消化管内視鏡、下部消化管内視鏡、気管支鏡に分けられます。そこで私達臨床工学技士は、内視鏡検査および治療装置として使用する電子スコープ類、機器類の保守、管理・洗浄・消毒等を行っています。
また、内視鏡検査、術中の役割として『患者さんの不安、苦痛の軽減をはかり』、治療を受けられる患者さんに対しては処置等の介助も行っています。安全、安心かつ円滑に内視鏡検査を受けてもらえる様、努めています。
集中治療室では、心臓や頭などの手術をした後の患者さんや、呼吸・循環・代謝などの機能が急に悪くなり、命に関わる患者さんを収容して集中的に治療を行います。臨床工学技士は、人工呼吸器や血液浄化装置などの生命維持管理装置の操作や管理を行います。
肺の機能が働かなくなり、呼吸が十分にできなくなった患者さんには呼吸を代行するための人工呼吸器という装置が装着されます。
その際、臨床工学技士は人工呼吸器が稼働している場所へ行き、安全に装置が使用されているか、装置に異常がないかなどを確認します。また、人工呼吸器のメンテナンス・管理等も行っています。
体内に貯まった老廃物などを、排泄あるいは代謝する機能が働かなくなった場合に行う治療で、血液透析濾過療法、血漿交換療法、血液吸着療法、胸腹水濃縮濾過再静注法など様々な血液浄化療法が存在します。臨床工学技士は血液浄化装置の操作を行います。
当院は白血球除去療法施設としてCC Japan(クローン病と潰瘍性大腸炎の総合情報誌)に掲載されています。
不整脈のある患者さんは、ペースメーカ(PM)という機器を体に植込む手術を行います。臨床工学技士は、そのような機器を取り扱う場面で機器の管理や操作を行います。
植込んだ機器に対してフォローアップするペースメーカクリニックにおいては、ペースメーカ(PM)だけでなく植込み型除細動器(ICD)や心臓再同期療法(CRT-P、CRT-D)などの機器のチェックも行っています。
患者さんに自宅からデータを送信してもらい、ペースメーカクリニックの効率化、対処を必要とするイベントの早期発見と早期治療の実現を目指す遠隔モニタリングシステムや、一定の条件の下MRI検査が受けられるペースメーカの植込み、MRI検査の施行が可能です。
医療施設の様々な分野で使用される医療機器を、安全に使用できるように、また機器の性能が維持できるように、保守・点検を行います。また、医療機器を一括管理し、効率的で適切な運用ができるようにしています。
また、当院は常時、緊急時におけるAEDの貸し出しを行っております。
手術室には、大小合わせて医療機器が数多く存在します。
手術の内容により使用される機器は多種多様であり、手術が円滑かつ安全に行われるように臨床工学技士は、その手術室内の広範な医療機器の操作や事前の管理を行います。
院内電気設備、医療ガス等の点検、手術室電気設備点検を各関係担当者と調整し、医療事故防止に努めています。
病院の医療機器の適正使用および管理は、医療機器安全管理責任者である臨床工学技士が中心となり行っております。院内で使用している医療機器は種類、台数も多く、使用方法の習得には時間と経験が必要です。
医療機器の誤操作は患者さんの健康に影響を及ぼす危険性があるため、工学と医学の知識を持ち合わせている臨床工学技士が、使用方法や注意点などを看護師を中心に勉強会を開催しています。