乳腺の悪性&良性疾患、甲状腺&副甲状腺疾患を扱っています。
1996年以降、乳がんは『女性がかかるがんの1位』を続けています。
乳がんは閉経前の40代に罹患率のピークがあり、40〜60歳代といういわゆる“人生の充実期”に高頻度で発生するという特徴をもっていますが、「自分で発見することのできる数少ないがんの一つ」でもあります。
「乳房に“しこり”を触れる」「腕を挙げたら、乳房に“えくぼ”“ひきつれ”ができる」「乳首から血が混じった分泌液が出る」「乳房全体が赤く腫れていたり、乳房に潰瘍ができている」「わきの下にしこりを触れる」等の症状がありましたら、当科を受診し専門医にご相談下さい。
外来は月曜日午前・午後、木曜日午前、金曜日午前、土曜日午前に行っています。初診、再診は分けておらず、紹介状は必要ありません。
外来は「原則予約制」となっています。しかし予約がとれなくても、午前の外来は11:30まで、午後の外来は16:30までに来院して頂ければ診察は可能ですので、予約にこだわらずに外来を受診してください。
乳がん検診も月曜日の午後、土曜日の午前に行っています。
2023年4月より、不定期ですが、杉戸町の清地クリニックでも外来を始めました。しかしクリニックではできる検査に限界があるため、再診を中心とした診療を行っています。検査が必要と判断した場合は、東埼玉総合病院で検査を行うシステムであることはご了承ください。
乳房再建術は、組織拡張期(エキスパンダー)を留置し、それを膨らませて皮膚を伸ばした後、人工乳房(インプラント)に入れ替える再建法と自家組織(自分のからだの一部)を用いた再建法があります。
また行う時期も乳がんの切除術と同時に行う一次再建と,切除術後期間をおいて行う二次再建があります。
当科では全ての再建法が可能ではありますが、どの方法が良いかは患者さんにより異なるため、乳房再建形成外科・島中先生と協議を行い、患者さんに最適と考えられる再建術を決めています。
氏名 | 竹元 伸之 |
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役職 | 乳腺・甲状腺外科 科長 |
出身大学 | 山形大学(1991年卒) |
資格 |
医学博士 日本外科学会 指導医・専門医・認定医 日本乳癌学会 乳腺指導医・専門医 日本内分泌外科学会 指導医・専門医 日本超音波医学会 指導医(乳腺・甲状腺)・専門医 日本甲状腺学会 専門医 甲状腺超音波ガイド下穿刺診断専門医 日本がん治療認定医 乳房再建用エキスパンダー/インプラント責任医師 検診マンモグラフィ読影認定医師 デジタルマンモグラフィソフトコピー診断講習会修了 乳がん検診超音波検査実施・判定医師 臨床研修指導医講習会修了 緩和ケア研修会修了 日本消化器外科学会 指導医・専門医・認定医 日本消化器外科学会 消化器がん外科治療認定医 日本医師会認定産業医 身体障害者福祉法指定医師(膀胱または直腸機能障害) 財団法人救急振興財団 救急救命東京研修所外部講師 |
氏名 | 山本 宏 |
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出身大学 | 自治医科大学(1979年卒) |
資格 |
医学博士 日本外科学会 専門医・認定医 日本超音波医学会 指導医(消化器)・専門医 日本医師会認定 産業医 身体障害者福祉法指定医師(膀胱又は直腸機能障害) 身体障害者福祉法指定医師(埼玉県肝炎医療研修会受講修了者) 認知症短期集中リハビリテーション研修修了者 埼玉県がんリハビリテーション研修会修了 |
氏名 | 島中 弘輔 |
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出身大学 | 東京医科大学(1996年卒) |
資格 |
日本専門医機構形成外科領域専門医 日本抗加齢医学会専門医 乳房再建用エキスパンダー/インプラント責任医師 |
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
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乳腺・内分泌外科外来数 | 9,197人 | 9,550人 | 9,350人 |
乳がん検診数 | 406件 | 354件 | 372件 |
乳腺手術件数 | 75件 | 65件 | 81件 |
良性疾患 | 7件 | 10件 | 2件 |
悪性疾患 | 68件 | 55件 | 70件 |
乳房温存手術 | 13件 | 7件 | 9件 |
乳房切除術(同時エキスパンダー再建) | 53件(5件) | 46件(6件) | 56件(6件) |
その他 | 2件 | 2件 | 5件 |
再建術のみ(インプラント留置、 エキスパンダー留置、自家組織再建) |
0件 | 0件 | 9件(7件、1件、 1件) |
乳腺の検査数 | |||
マンモグラフィー | 1,735件 | 1,674件 | 1,730件 |
超音波検査 | 1,624件 | 1,659件 | 1,679件 |
針生検(吸引型針生検) | 105(26)件 | 126(105)件 | 109(75)件 |
吸引細胞診 | 101件 | 48件 | 65件 |
外来化学療法 | 392件 | 399件 | 544件 |
甲状腺・副甲状腺手術件数 | 14件 | 18件 | 14件 |
良性疾患 | 8件 | 14件 | 11件 |
悪性疾患 | 6件 | 4件 | 3件 |
甲状腺の検査数 | |||
超音波検査 | 507件 | 514件 | 305件 |
吸引細胞診 | 83件 | 54件 | 36件 |
検診マンモグラフィ撮影認定 診療放射線技師 |
上野 歩美、関 育美、飯星 千里 |
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超音波検査士(体表臓器) | 小池 淳子、柴田 有紀子 |
ピンクリボンアドバイザー | 看護師(中級3名、初級7名) 事務(中級2名、初級1名) : 石川 真理子、川村 美樹、麻生 美鈴 放射線科(中級1名) :上野 歩美 薬剤部(初級3名) :小川 早百合、山中 博子、他1名 |
「乳癌診療ガイドライン」に則って治療を行っています。
乳がんでは、マンモグラフィ(当院でのマンモグラフィ撮影は全て女性技師が行っています。放射線科の「マンモグラフィQ&A」も参照下さい。)、超音波検査、MD-CTスキャン、MRI等でその進行度を診断し、吸引型針生検にて組織採取、そして病理検査で確定診断を行います。
stageⅡ(一部Ⅲを含む)まではまず手術を行い、その後に追加の治療(化学療法、内分泌療法、放射線治療)を行います。stageⅢ以上では化学療法が主体となりますが、治療効果次第では手術が適応となることもあります。
手術術式は大きく分けて乳房温存療法、乳房切除術の2つがあります。しこりが大きい患者さんの場合、いきなり全摘術ではなく、まず乳がんの性質(ホルモンレセプター、HER2、ki67)を調べ、それにより薬物療法が効きやすいがんかどうかを診断。薬物療法が効くと判断された場合は、まず薬物療法を行ってしこりを小さくしてから手術を行う術前化学療法も行っています(この方法により全摘術適応の患者さんの約7割が温存療法可能となっています)。
また形成外科・島中先生との協力体制のもと、乳房再建術も行っています。画像上、腋窩リンパ節転移を積極的に疑う所見がハッキリしない患者さんには、センチネルリンパ節生検をルーチンとしており、リンパ節郭清を行わないことで、患者さんの手術後のQOLの向上(腕のしびれ、むくみの減少等)に注意を払っています。
甲状腺腫瘍性疾患は「甲状腺腫瘍診療ガイドライン」に則って治療を行っています。またバセドウ病、副甲状腺機能亢進症のような機能性疾患の手術も行っています。
2018年2月13日 マンモ装置新機種を導入しました