臨床検査技術科は現在、生理機能検査と検体検査を中心に行っております。
生理機能検査は心電図検査をはじめ、超音波検査(心臓・腹部・体表・血管など)、脳波検査、神経伝導検査、肺機能検査、聴力検査を行い、生態信号や画像情報などを提供しています。
検体検査では血液・尿・便などの検体を扱い、生化学検査、免疫検査、血液検査、尿・糞便検査を行って数値としてデータを提供しています。また、手術中に切除された組織を直ちに診断するための迅速病理検査も行っています。
私たちは日々精進し、迅速でかつ精度の高い医療技術の提供を常に心がけております。
生理機能系 | 11名 |
---|---|
検体検査系 | 5名 |
臨床検査技術科は生理機能検査室、超音波検査室、脳波検査室、トレッドミル検査室、聴力検査室、検体検査室にて各検査を行っております。
脳波検査室 | 脳波検査 | 神経伝達速度(NCS) |
---|---|---|
聴性脳幹反応(ABR) | 術中モニタリング |
トレッドミル検査室 | トレッドミル検査(負荷心電図) | 重心動揺検査 |
---|
聴力検査室 | 純音聴力検査 | ティンパノメトリー・耳小骨筋反射 |
---|
生理機能検査室では主に心電図検査、ホルター心電図検査、負荷心電図検査、血圧脈波検査、肺機能検査、起立試験、約1日間の自動血圧計検査を行っています。
両手首、両足首、胸部に電極をつけ、様々な心臓の状態を波形にして記録します。主に不整脈や心筋梗塞、心臓の肥大などを調べます。
約1日心電記録計をつけたまま、普段と同じ生活をしていただきます。ただし、お風呂、プールなど水に濡れることはできません。翌日、来院していただき外します。不整脈や狭心症はいつ起こるかわかならい為、約1日持続して記録します。
心臓に一定の運動を負荷し、心電図を記録して心筋に虚血がないかどうかを判定する検査です。2段の階段を昇降するマスター2階段負荷心電図とベルトの上を歩くトレッドミル検査があります。
*トレッドミル検査法はトレッドミル検査室の項を参照してください。
両腕、両足の血圧を測り血管の硬さや詰まりを判定する検査です。
肺機能検査は筒をくわえて息を吸ったり吐いたりしていただき、肺の状態を調べる検査です。主に気管支喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、肺気腫などを調べます。
起立時に血圧の有意な低下の有無を調べ、交感神経失調性を調べます。検査は、十分に安静臥位を保ったのち、直ちに起立していただき、直後、3分、10分と血圧を測定していきます。同時に心電図を記録する場合もあります。
超音波検査とは、人の可聴範囲よりも高い2.5〜10MHzの超音波を体に発信し、臓器や組織からの反射波(エコー)を受信し、画像化して検査をしています。
超音波検査ではスクリーニング検査から各疾病の精査まで幅広く検査を行っております。
超音波検査はすべて予約検査となっております。
心臓の動きや大きさ、弁の状態、逆流を主に調べる検査です。
主に肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓などの状態や病変の有無を調べる検査です。
乳腺や甲状腺などの体表に近い臓器の状態や病変の有無を調べる検査です。
頚動脈や下肢動静脈などの血管の血液の流れ方、血管の壁の厚さ、詰まり、血管走行などを調べる検査です。
脳波検査室では主に脳波検査や神経伝達速度(NCS)の検査を行っております。
こちらの検査はすべて予約検査です。
頭部に約20個の電極をつけ、脳からの電気信号を波形として記録し、大脳皮質の機能を調べる検査です。
手足の神経に電気刺激を与えて、その刺激が神経を伝わる速度を測定し、末梢の神経障害の有無を調べる検査です。
頭に電極をつけ、音を聞いてもらい音響刺激により発生する脳幹聴覚系の誘発反応を測定します。他覚的聴力検査法、難聴の聴覚生理学的鑑別診断、脳幹機能検査法に利用されます。
脊椎脊髄病手術では常に神経合併症のリスクがある。
術中に脊髄の状態や手術手技をリアルタイムに監視し、より安全に手術を行うために、平成24年11月より導入し、術後神経合併症の防止に努めている。
当院では、運動誘発電位(MEP)、体性感覚誘発電位(SEP)、Free run EMG、Triggered EMGを行っている。
ベルトの動きに合わせて歩き(走り)ながら血圧と心電図を記録し、運動後にも時間を追って血圧と心電図を記録していきます。マスター2階段法と同じく心筋に虚血がないかどうかを調べます。
両脚直立状態での体の重心の揺れを観察する検査です。開眼で1分間、閉眼で1分間の合計2分間直立していただきます。ふらつきの原因が脳神経系か内耳によるものかを調べます。
伝音難聴、感音難聴の有無を調べる検査で、125Hz〜8000Hzの音を検査します。ピッピッピッと音が鳴りますので、音が聞こえましたらボタンを押して応答していただく検査です。
検体系検査室では主に血液・尿・便などの検体を扱い検査データを医師に報告しており、夜間も対応しています。業務内容は生化学検査、血液検査、免疫検査、尿・糞便検査、穿刺液検査、迅速病理診断に別れ、それぞれ検査機器で測定、顕微鏡で判定、検査キットで測判定等を行っています。またその他、内分泌検査、腫瘍マーカー、薬物検査、微生物学的検査、病理学的検査など特殊な検査がありますが外部委託としています。
採血検体を使用します。検査項目の一部をご紹介します。
採血検体を使用します。
採血検体を使用します。
採尿検体を使用します。
採便検体を使用します。
手術中に切除された組織を瞬間凍結させ病理標本を作成します。作成された病理標本は直ちに病理医によって診断されます。術中に癌などの有無が分かる為、臓器などの切除範囲の確認に役立ちます。